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コノヨノマボロシ EX story >>1 >>2 >>3 >>4

2007.02.01 ベニイロノマボロシ
Bright red of story
――皆さまは本当に現実とマボロシの区別が付かなくなったことはありませんか?
――これは【現実味を帯びすぎたマボロシの物語】
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工場内に漂う機械油の臭い。
錆付いてもうすでに動く事は無い、機械達。
なんでこんな所にいるんだっけ?
――不意に聞こえる、聞きなれた声。
『紅姫!危ない!』
その刹那、体が反射的に右に跳躍した。
すると眼前にはもはや人としての原型を留めていない、T・P。剥き出しの筋肉。湧き上がる血肉。
そして、自分に声を掛けてくれた――『隼人』。
そうか、自分はT・Pの残滅任務でここにきたんだ。【当たり前のことじゃないか】
――T・Pがいれば、殺す。殺す。殺す。
ただそれだけなんだ、そうすれば私の日常は保たれる。
「簡単なことじゃないか……」
いつも通りだ。
”殺してしまおう”。
できるだけ、早く、時間をかけずに。
そう呟いた刹那、隼人を一度目視。
目線を合わせ”アイコンタクト”を取る。
次の一瞬に自分がどう動けば隼人の動きに合わせられるのか、経験則とでもいうのだろうか、理解できる。
隼人がゆっくりと頷くのを合図に同時に2方向に跳躍。
私が【自然発火能力】を発動。T・Pの右肩を発火させる。
【グオォォォォ!!】
――T・Pの咆哮。
しかしその咆哮に怯むことはなく。
そこに隼人が三発発砲。
隼人の弾丸は着弾する前に炎により炸裂。炸裂の勢いでT・Pの巨体が大きく後方に倒れてゆく。
私はそこに俊足で回り込み愛刀の刃渡り30センチほどのナイフで 一撃、二撃、三撃、……舞うように斬りつける。
T・Pのかろうじて五体であると確認できる部位を叩き斬る。それによってT・Pの運動能力を奪う。
大量の返り血を浴びた。紅色の髪がより血に濡れてこの世のものとは思えないほどに美しい光景を創り出す。
いつも通りの”戦闘方法”。
いつだって、そうやってきた。
――殺して、殺して、殺し抜いてきた。
そうだ、この瞬間が私の一番の幸せ。
隼人と一つになっているような感覚を味わえるこの瞬間が。
”ココがワタシの居場所なんだ”
身動きが取れなくなったT・P、所詮このままほうって置いてもT・Pといえど出血多量で消滅してしまうが。
「T・Pは殺す、それだけ」
自分の日常を守るための一撃を見舞うために。
自分の右腕で握り締めた、愛刀。
――しかし、その日常が……外れた。
【グオォォォォォ!!】
命の灯火が最後に燃え盛る一瞬。
燃え尽きる寸前の命の最後の抵抗。
T・Pは充血し、真っ赤な目を見開いた。それと同時に切断されたはずの、右腕、左腕、右足、左腕、がまるで糸で操られているかのように動く。
瞬時に愛刀を胸の前に構え、大きく後方へ跳躍した。
斬られたはずの部位の末端からゆっくりと何かがうごめいている。
――それは人の顔だった。
このT・Pは”食物”として吸収した人間を体内で保管できる能力を身につけているらしい。
また斬られた腕は糸が切れたように動かなくなった。
しかし、それと同時に斬られた断片から”生えてきた”新たな腕。
このT・Pは吸収した人物の五体をストックできるのか!?
だとしたら……このT・Pまさか”吸収した人物の意識さえもストック”できるのか?
「クソッ!」
『紅姫!!』
隼人の一言で我に帰る。
いつも通りだ。――殺せばいい。
もう一度T・Pを目視。【自然発火能力】を発動。
刹那、立ち上がる火柱。
この異能は発火させる物体の大きさ、質量に比例して体力を消費する。
今回は、T・Pをまとめて炎上させた。
消耗する体力は想像を絶する。
「はぁ……はぁ……」
呼吸が整わない。
普段はこんな使い方はしない。きっと一度発火能力を体験したT・Pはすでに炎に対して抵抗を身につけているはず、よって効果は薄い。
そこまで分かっていて使ってしまう。
これ以上、このT・Pを見ていたくなかった。
――いや違う。
――これ以上、吸収された人たちの悲痛な叫び声を聞きたくなかった。
ストックされ人達の意識が生きているのだとしたら、想像もできない苦しみだろう。
死さえ与えられない、ストックされ、T・Pの代替物として使われる。
隼人が舌打ちをする。
ゆっくりと自然発火能力が消えてゆく。
炎の中から現れた”人外”。
隼人がゆっくりと愛銃を構えると、私も愛刀を構え身構える。
T・Pはゆっくりと充血した目で隼人と私を凝視。
しばしの沈黙……。
沈黙を破ったのはT・Pの咆哮。
【グオォォォォ!!】
咆哮と共にT・Pがその質量からは想像もできない速度で接近する。
しかし、対応できない速度ではない。
左側で隼人が大きく常人を超えた跳躍。
おそらく異能を発動したのだろう。
自分も大きく右側へ跳躍する。
T・Pは隼人を充血した目で目視したまま慣性の法則に身を任せたまま壁に衝突。
しかし、そんなこと気にも留めないように右腕と左腕を勢いよく隼人へ向けて伸ばす。
一直線に伸びたT・Pの腕を隼人はモロに食らい、壁にそのまま叩きつけられる。
しかし、隼人は吐血しつつも二丁の愛銃を構え乱射。
耳の張り裂けるような轟音。
弾丸はT・Pの体内で停止し、運動エネルギーがゼロになった瞬間に炸裂。
――ドバンッ!
その瞬間T・Pの右半身が吹き飛んだ。
T・Pの体内に見える小さな脈動する物体。
――核だ。
どうやら隼人も気付いたらしく、力なく倒れこんだ腕を払いのけると再生される前に愛銃をさらに乱射。
再生と破壊が相殺されてゆく。
私は、その間に入りこみT・Pの核を一閃。
急に、糸の切れた人形のように倒れこんだ。
これで私の日常は守られたのか。
――いや
――守れるはずがない。
――なぜならすでに外れているのだから。
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――現実というマボロシの物語。
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続きが気になるッス。
ガンバ!
こっこれは・・・・!続きが気になります!
遅くなりましたがバトン受け取ってくれて有り難う御座います^^
このバトンこんなに面白いものだったんだ・・!!とか思ってしまうほど笑ってました。
でわ、小説更新頑張ってくださいノ
(内心願望・要望)もうちょっと紅姫のさぁ内面的にみれるものがみたいなぁ