―HIROの非日常―

そう全ては、コノヨノマボロシ―Worldly Phantom―……非日常が加速する。

コノヨノマボロシ第一期《起》  >>1 >>2 >>3

コノヨノマボロシ第二期《承》  >>1 >>2 >>3 >>4

コノヨノマボロシ第三期《転》  >>1 >>2 >>3 >>4 >>5 >>6 >>7 >>8 >>9 >>10

コノヨノマボロシ第四期《結》 >>1 >>2 >>3 >>4 >>5 >>6 >>7 >>8 >>9

コノヨノマボロシ EX story   >>1 >>2 >>3 >>4



コノヨノマボロシ第十話【again of still night】

【again of still night】
また静けさの戻った街。

隼人、紅姫、沙織の3人は《狂気》のもとを離れ隼人が休んでいたRX7に乗り込んで隼人が早くこの街から離れるためアクセルを思いっきり踏み込む。

3人はこれからについて話し始める。

「これからどうすればいいんだ?」

隼人はアクセルを離さず冷淡に言った。

紅姫が長く伸びた足を組みながら口を開く。

「《狂気》がくれたこのファイルにはT・Pを摘出する術式が書いてあるわ、けど術式だけじゃダメね」

沙織が後部座席から頭を出して口を挟んだ。

「実際に手術する人がいないってことでしょ?」

紅姫が頷いて答える。

「そう、《狂気》がコードネーム《医療―medical》に会いに行けと言っていたわ」

隼人が不安そうな顔色をして紅姫を一瞥する。

「―medical―か……得策とは言えないな、奴が裏切り者に手を貸すとは思えない」

―medical―、名の通り医療に秀でたエージェントである。

性格は堅実で真面目、イヤミなのがたまに傷(by紅姫

「でも《狂気》はこう言っていたわ、『彼もT・Pを摘出する研究を進めていて《構成》と親交が深かった』って」

沙織が手のひらを自らの拳で叩いて『わかった』っという顔をする。

「じゃあ《構成》さんが殺されたってことを知らせれば本部ってトコに不信感を抱くと思います、そこで協力してもらえば……」

隼人が苦笑いを浮かべハンドルを切りながら言う。

「まぁ……気が進まないけどそうするしかないな、―medical―なら戦力としても申し分ないからな」

ちょうど隼人が高速に合流し始めたころであった。

『ズガンッ!!』

不意に10メートルほど先の道路が陥没した。

「なっ!!くっそ!!」

隼人が即座にハンドルを切りブレーキを掛ける。

陥没した道路の2メートルほど前で停止した。

車から降りた隼人、紅姫、沙織は辺りを見回す。

不思議な顔をして隼人が声をあげる。

「なんだ?なにもないみたいだが……」

紅姫が険悪な顔をして緊張の糸を切らさないように話す。

「気をつけて……これは……」

すると、急に沙織が声を上げる。

「隼人!後ろ!!」

その刹那、隼人の背後のなにも無い空間から”人ではない何者かの腕”が飛び出していた。

隼人は【力式変化能力】の発動、紙一重で”人間ではない何者かの腕”から攻撃を避ける。

「チッ……なにがどうなってんだ!」

紅姫が答える。

「フォースよ!きっと自分の姿を見えなくできる能力を身につけてるんだわ!!」

隼人の表情が絶望の色に変わる。

「見えない敵となんて戦えるわけねぇよ!!」

隼人は、空間から急にでる”T・P”の攻撃を紙一重で避け続ける。

紅姫も目視できる物体でなければ【自然発火能力】は発動できない。

「-pantom-ともあろうかたがだらしないですねぇ……」

刹那、深夜の高速道路に1つの人影が見えた。

細身の男は何もない空間へ手招きをする。

何も無い空間からT・Pが姿を現す。

無数に連なる……腕、腕、腕。

すでに人としての原型は留めていなかった。

T・Pは細身の男へ向かって突進する。

「危ない!」

隼人が声を上げた瞬間。

T・Pが男にたどり着く前に”細切れ”になっていた。

「ワイヤー……?」

見れば、夜の闇に溶けて無数の鋭利なワイヤーが端から端まではりめぐらされている。

この独特な攻撃方法をとる人物はエージェントに1人のみ……。

「-pantom-、―bight red―、アンタらなにしてんのや」



――闇の中で彼は不適に笑った。


――彼の名は―medical―。




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


―――しかし――


―――事態は密かに進行している
COMMENT
medicalの登場の仕方がたまらないくらい ”カッコイイ” ですね
      それに ”強い” というイメージが出来ちゃいました(期待
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